賃貸オフィスの賃料相場において、大阪は東京に次いで2番目です。
JP大阪駅周辺、梅田エリアの大規模再開発によって、4万円を超える坪単価の物件が登場したことにより、東京にも迫る勢いです。
本記事では、2025年現在の大阪の賃貸オフィスの賃料相場についてご紹介させて頂きます。
日経新聞にて掲載された2025年4月時点の、大阪の平均空室率は3.70%でした。
弊社の大阪オフィス専門サイト(クイック検索大阪)にて毎月連載中のオフィスマーケットレポートにおいても、2025年はほぼ毎月、新規募集区画を募集終了区画が件数・面積共に上回っています。
かつてないほどの再開発により新規供給が潤沢であったものの、オフィス需要がそれを上回っているため、空室は不足気味です。
賃料相場と言うワードを使ってはいるものの、平均値や中央値では今一つ実用性に欠けると考えています。
実際にオフィスビルを探す場合に重要なのは、どれぐらいの予算を組んでいれば十分な選択肢を得られるのか? だと考えています。
下記は坪単価ごとの大阪の賃貸オフィスの物件イメージです。ここで言う坪単価とは、共益費を含んだ賃料単価です。(税別)
現状4万円を超える坪単価の賃貸オフィスは、梅田エリアの一部のみです。
ですので、坪単価4万円以上のご予算を組んでいただければ、募集区画の有無は別にして、どのエリアのどのレベルの物件も選択肢に入れられると言えます。
4万円を超える物件が梅田のほんの一部であることからも、3万円の後半のご予算を組んでいただければ、同じくどのエリアのどの物件も選択肢に入れることが出来ます。
とは言え、そもそも35000円以上の坪単価を記録している物件があるのは、梅田、淀屋橋、心斎橋のみとなっています。
大阪でのオフィス探しにおいて、3万円以上のご予算を組んでいただければ、ほぼすべてのエリアで一流の物件をお選び頂けます。
流石に梅田や淀屋橋の最新最高峰のビルは難しいですが「駅近、大通り沿い、ランドマーク性ありの大規模ビル」と言ったような物件が、どのエリアでも選択可能です。
とは言えこのレンジの物件の問題点は、希少性の高さです。
折角解約予告が出ても、館内テナント様がすぐに増床で押さえてしまったりなど、中々希望する面積帯のお部屋が外部に募集が掛からないのが現状です。
■エリアごとの3万円台前半のオフィスビルイメージ
梅田エリア:Aランクビル
淀屋橋エリア:Sランクビル
本町エリア:Sランクビル
新大阪エリア:3万円を超える賃貸オフィスビルは現状無し
なんばエリア:3万円を超える賃貸オフィスビルは現状無し
Aランク:1フロア200坪以上の大規模オフィスビル。設備的にも整っている一流のビル。
Sランク:そのエリアのランドマークタワーと言えるような最高峰のビル。新築で最高スペックのビル。
2万円台後半には、かなりの選択肢がありますが、それゆえに物件を”決める”のが難しいレンジです。
特にエリア選択が難しいです。
梅田エリアが第一希望の場合は、Sランクビルは難しくなります。
駅直結であったり、それなりにハイグレードかつ設備のしっかりした物件を十分にお選びいただけますが、近隣の最高峰のビルと比べるとどうしても見劣りを感じてしまいます。
新築も選択肢には入りますが、その場合は駅からの距離がそれなりに離れてしまいます。
淀屋橋エリアや本町エリアにおいては、一部3万円を超える物件もございますが、ほとんどが3万円未満のため、色々な選択肢がございます。
淀屋橋と本町に関しては、2万円台後半の物件もそれなりに絶対数がありますので、空室率の低さは有るものの、ある程度の選択肢は有ります。
問題は、なんばエリアや新大阪エリアで、これらのエリアにおいて2万円台後半は最高峰の物件となり、絶対数が希少です。
そのため、例えご予算を組んでいただいていたとしても、必要なタイミングで必要な面積帯の募集があるとは限りません。
2万円以上のご予算を組んでいただければ、梅田エリアも選択肢に入れることが出来るようになります。
逆に言えば、後述しますが2万円未満のご予算では、現状梅田エリアはかなり厳しい状況です。
とは言え、2万円台前半ですと、梅田エリアはかなり選択肢が狭まるのと、募集床自体がかなり希少です。
逆に、その他のエリアであれば、相当に選択肢が得られるのと、Aランク以上の物件も含まれて来るため、エリアを取るのか、ビルグレードを取る
のか、判断が求められるレンジです。
2万円未満となりますと、梅田エリアは現状かなり厳しくなってきます。
駅直結やそれに準ずる好立地を優先した場合、多くが旧耐震基準の物件や、雑居ビルのような物件になって来ます。
もしくは、東梅田エリアの泉の広場を更に東に超えた先の物件や、西梅田エリアの国道一号線と四ツ橋筋を超えた、曽根崎新地2丁目や堂島エリアのミドルグレード以下の物件など、立地にある程度の妥協が入れば、それなりに落ち着いた雰囲気の物件が選択肢に入ってきます。
このご予算感であれば、本町や新大阪エリアがオススメです。Aランクは難しいものの、それに近い設備の整った駅近の物件が選択可能です。
現在の大阪の賃料相場では、1万円台前半の場合はかなりエリアが限定されてきます。
「新耐震基準、トイレをはじめ共用部が清潔に保たれている、最寄り駅から5分以内」と言ったような、働く方が安全かつ快適に過ごせる物件となると、梅田、中之島、淀屋橋のような相場の高いエリアは難しくなってきます。
下記のエリアがオススメです。
淀川区:西中島エリア
北区:特になし
中央区:堺筋本町エリア、天満橋エリア
西区:本町エリア、肥後橋エリア、四ツ橋エリア
その他:江坂エリア
特に西区の四ツ橋線沿線はコストパフォーマンス的に非常にオススメです。
※弊社の大阪支店も西区の本町にオフィスを構えています。
大阪はオフィスビルの多くが、ネットでの賃料が非公開となっています。
そのため、具体的なビル名を交えて賃料相場を語ることがこの場では出来ません。
お問合せ頂ければ、賃料が記載された物件資料のご提供が可能ですので、お気軽にお問合せ下さい。
株式会社クイックコンサルティング 大阪支店
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