飲食店を開業する場合、居抜きにするのかゼロから作るのか悩む経営者が多いです。初期投資を抑えることができる居抜き物件は、費用面での魅力は大きいでしょう。しかし、居抜き物件は、商売が上手くいかずに現状のまま撤退したケースもよくあります。その理由は、店の外観や厨房の配置などが好ましくない、料理のジャンルが受け入れられなかったなど、さまざまです。今回は、開業して成功しやすい居抜き物件についての知識をお伝えします。
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居抜き物件で飲食店を開業するかの判断は過去の情報を分析する
居抜き物件=問題ありという発想を持つ経営者は多いと思います。確かに、経営が成り立たずに退去したというケースも多いのですが、店舗拡大による移転もあります。他にも、店の売り上げに問題はなかったが他の事情で退去したなど、居抜き物件すべてが開業に向いていないとは言えません。飲食店の開業を検討する場合、重要なのは勘ではなく過去や周辺エリアの情報などを地道に集めて分析することです。情報をしっかり分析すれば、居抜き物件でも成功することは可能です。
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退去した理由を聞き、現在でも他の場所で営業しているかを調べる
まず、仲介会社に問い合わせをした際に過去のオーナーの退去理由とどのような業種であったか、各オーナーの入居期間を物件内覧時までに調べてもらうように依頼します。
内覧時までに調べてもらう理由ですが、仲介会社には借りる気持ちもなく参考に聞くだけという冷やかし客も多いです。仲介会社としては本気で借りようとしている借主に対してしか対応したくないというのが本音です。内覧希望は借りる気持ちがあると仲介会社も判断するのでしっかりと調べてくれます。そして、内覧時の回答が1年以内の退去が多く、業種が飲食店が多く売り上げの問題が大半の退去理由でしたらその物件で開業すべきではありません。反対に、入居期間も長いなど経営が成り立っていたという要素が強ければ開業候補物件と検討の余地があります。
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どういったジャンルの飲食店か?同業が近所にあるかを調べる
自分が開業したい、イタリアン、フレンチ、和食、洋食、ラーメンなど飲食店のジャンルがあると思います。自分が開業したいジャンルの飲食店が近所にどのくらいあるかを調べる必要があります。そして、近所にまったくない場合は、そのエリアにニーズがない確率が高いです。また、近所に多数ある場合は、激戦区なので、店のレイアウトなどに制限のある居抜きで勝負するのは避けるべきでしょう。さらに、居抜き店舗が自分が開業したいジャンルで近所にまったくない、多数あるというケースに該当するのであれば、成功する確率はさらに低くなります。
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飲食店舗としてのデメリットと解決策があるかを検討する
居抜き店舗の場合、場所的に人通りが少なく環境面に問題があることが多く、「目立たない」「店の前がゴミなど散乱している」「若者がたむろしている」などのデメリットがある物件というケースが多いです。そのような場合、解決策があるかを考えてください。たとえば、目立たない場合は、大家さんが看板をつけてくれることを契約内容とする、ゴミがある場合や若者がたむろする場合は、定期的に店の前に出て清掃するなどの行動で解決することが可能か?など、現場を見ながら検討しましょう。他にも、客席数が少ない場合は、イスやテーブルを少し小さめにするなど工夫できることがたくさんあります。ただし、近隣に悪臭や薬品臭を出す建物や治安の悪いビルがあるなど、自分で解決できないデメリットがある物件は借りるべきではありません。
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ここまで調べて大きな問題がなければ成功しやすい店舗
これまでお伝えしてきた内容で問題がない場合は、経営は十分成り立つがオーナーが会計に弱かった、商売に意欲を失い遊び中心になった、多店舗や他業種展開して失敗したなど、居抜き物件自体には問題がない場合が多いです。しかし、エリアによって居抜き物件が多数あるような場合は、もっと慎重に幅広い情報を集める必要があるので気を付けてください。さまざまな情報を分析した後は、自分の開業したいお店が実現できるような店舗面積、厨房施設など具体的な話を計画していく段階に入り、正確な開業予算を算出して開業するか否かの判断をしましょう。
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居抜き物件の中には、十分経営が成り立つ物件も存在します。しかし、勘に頼ったり何の根拠もなく開業を決めると失敗してしまうでしょう。重要なのは、過去の情報をもとに自分の開業したい飲食店のジャンルで成功できるか否かを分析することです。たしかに、店舗の内装や厨房の作りという制約もあるかもしれません。しかし、その分金銭面の出費が減り、契約面でも優遇してもらえる可能性が高いのが居抜き物件です。最初から敬遠せず、経営者として飲食店開業に必要なスキルのトレーニングと思って、ぜひ取り組んでみてください。
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