あなたのオフィスにスプリンクラーは設置されていますか?スプリンクラーは消防法によって11階以上の建物や3000㎡以上の建物に設置するように義務付けられています。実際にスプリンクラーが設置されていてもじっくり見たこともない人がほとんどではないでしょうか?防災は普段から心構えや備えが大切です。スプリンクラーのこともぜひ知っていただきたいと思います。
スプリンクラー設備とは、火災発生時に熱や煙を感知して天井に設置されたスプリンクラーヘッドから、自動的に大量の散水により消火を図る装置です。火災が発生すれば消火が困難となる高層建築物や地下街、福祉施設、病院、ホテル、百貨店など、火災が発生すると多くの人命に関わる事態になる恐れのある場所に設置されています。また、ビルが無人なる時の火災発生にも安心です。24時間365日休むことなく、火災を監視し自動的に消火活動を行います。
スプリンクラー設備の構造は、水源と加圧放水装置・配管・制御盤・流水検知装置(アラーム弁)・スプリンクラーヘッド・送水口から構成されています。消火能力は初期火災を超えたもの、中期以降の火災消火にも能力を発揮します。一般火災の場合、一個のスプリンクラーヘッドの放水による鎮火の割合が95%ということです。
スプリンクラー設備は、用いるスプリンクラーヘッドの違いにより、閉鎖型・開放型・放水型があり、さらに閉鎖型には湿式・乾式・予作動式があります。閉鎖型湿式は一般建築物に多く用いられ、開放型は天井の高い劇場や危険物倉庫などに、放水型は天井の高いロビー、吹き抜けなどに使用されます。
○湿式スプリンクラー
一般的に広く採用されているのが湿式スプリンクラーです。圧力ポンプにより、配管内に常に水圧を与えており、火災時の熱によって作動したスプリンクラーヘッドが開くと、すぐに放水が始まる仕組みになっています。
○乾式スプリンクラー
寒冷地などの配管内の水が凍結する恐れのある場所では、湿式スプリンクラーが採用されます。配管内は水の代わりに空気によって加圧されています。火災時の熱によりヘッドが開くと空気の圧力が低下するので、乾式流水装置が作動し放水する仕組みになっています。
○予作動式スプリンクラー
予作動式スプリンクラー設備は、主に通信機器室や電算室など、スプリンクラーヘッドの破損による水損を避けたい場所に設置されます。この設備はスプリンクラーヘッドと別に防護する対象物に火災感知機を設け、誤作動による水損を防止できるシステムになっています。
スプリンクラー設備は信頼性の高い設備ですが、バルブが閉鎖されていたりポンプが作動しないと全く機能しないので、送水停止には注意をする必要があります。また室内のレイアウトには充分注意しましょう。スプリンクラーヘッドのそばに間仕切りや物を置くと、有効に散水できません。
そして、鎮火後には適切な水処理が必要です。スプリンクラーヘッドは鎮火しても水は自動的には止まらないため、制御弁を閉じるのは人の手が必要です。鎮火後は速やかに散水を止めなければ、水損が深刻な問題となる場合もあります。
スプリンクラー設備は非常に有効な消火設備ですが設置には多額の費用もかかります。せっかくの優秀な設備であっても、いざというときに有効に作動しなければ意味がありません。また誤作動を防ぐためにも、スプリンクラーヘッドの真下にストーブなどの暖房器具は置かないようにしたり、ヘッドの周囲の環境温度には注意したりが必要です。スプリンクラー設備の基本的な知識を持って、日頃から火災に備えることはとても大切なことです。
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