オフィスにはやはり利便性の高い立地を確保したいところですが、ニュースなどで周知の通り、都心のオフィスの空室率は、このところ低下傾向に。企業の業績が回復し始め、経済全体が盛り上がりを見せているという意味では歓迎したい状況ですが、新しく起業する経営者にとっては耳の痛い話と言えます。オフィスビルの空室率についての現状・展望をふまえつつ、スタートアップ企業経営者におすすめのエリアについてご紹介します。
近年の都心のオフィスの空室率は低下傾向にあります。その理由は大きく分けて二つ。まず第一に、一部の大企業の業績が好調であるため、引き続きオフィスを拡張移転する傾向が強まっていることが挙げられます。そしてもう第二に、そうした景気の回復に伴って企業業績が上向きであるにもかかわらず、新規オフィスビルの供給率がそれほど伸びていないことが挙げられます。2012年にピークを迎えた空室率でしたが、現在は半分以下の水準で推移しています。
都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)では、前月比0.01%増としたものの、平均空室率3.5%と依然として低い数値を保っています。またそれに伴って平均募集賃料も坪単価29,685円で、前月比724円増、前年同月比では1,608円増という高水準。人気の高い丸の内エリアではほとんど空室がない状態が続いています。今後の展望としては、やはり都心5区では空室率が5%未満の状況が続き、賃料の上昇が継続する見込みです。
都心5区の中でも人気の高い港区は、オフィス維持コストが高い印象がありますが、品川駅周辺は実は同区内にありながら、賃料がリーズナブルな穴場エリア。羽田空港へのアクセスの便利さや東海道新幹線の停車駅であるだけでなく、2027年開業予定のJR東海リニア中央新幹線の始発駅となり、2020年までに山手線の新駅が設置されるなど、立地の良さも申し分ありません。とくに駅南口付近は、大規模ビルだけでなく中小規模ビルも多く散在しており、2016年4月の時点で空室率が6.98%、平均募集賃料が17,325円と、賃料・利便性の面でバランスのとれた、スタートアップ企業におすすめのエリアと言えるでしょう。
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また、同じ品川区内の大崎・五反田・目黒も注目のエリアです。20〜100坪未満の物件は、ここ半年の空室率は緩やかな低下傾向にあるものの、坪単価賃料は12,000円台後半でかなり安定を見せています。今後についても、新築ビルへの大型移転に伴って生じる空室、いわゆる「二次空室」が出ると予想されており、アクセスの良い駅周辺にも空室が見られ、ほぼ満室状態の新築物件以外はスタートアップオフィスにとって格好の移転先と言えるでしょう。
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また台東区もスタートアップ企業にオススメです。いわゆるオフィス街のイメージこそありませんが、一定数のオフィス物件があり、人気の高い千代田区・中央区と隣接していることから、利便性も決して悪くありません。また上野駅周辺は大規模な再開発の予定はないものの、区内各地で中小の新築ビルが目立ちます。空室率は5.28%と品川区に比べ低い数値ながら、平均募集賃料は15,275円と都内7区の中で最もリーズナブルとなっており、スタートアップ企業がオフィスを構える立地として真っ先に検討する価値がある地域と言えるでしょう。
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都内のオフィスビルの空室率についての現状・展望について説明しながら、スタートアップ企業がオフィスを構えるのにおすすめのエリアについてご紹介してきました。スタートアップ企業にとってオフィスの立地は、その後の業績を左右する重要なトピック。人気の低いエリアがオフィスにとって不適切とは限りませんし、そうしたエリアで成功を収めている企業も少なくありません。ここでご紹介したことを参考にしながら、ぜひとも自分の会社にとって最高の立地を探し出してください。
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