パイプスペースという用語をご存知でしょうか?あまり聞きなれないという方も、オフィス物件をお探しのベンチャー企業経営者の方なら、図面の中に「PS」という文字を見つけて、それが何を意味するかぐらいは考えたことがあるのではないでしょうか?インフラ設備を含めて、賃貸オフィスが入居するビルに関することなら、知らなくていいことなどないはずです。オフィスビルにおけるパイプスペース(PS)について解説します。
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パイプスペース(PS)とは何か?
パイプスペースとは、オフィスビルなどの建築物において、各階を縦断してつなぐ上下水道管やガス管などの配管設備が格納されているスペースのことを言い、パイプシャフトなどの別名で呼ばれることもあります。住宅などの場合は、2か所以上に分けて設置されていることがほとんどで、電気やガスの使用量を表示するメーターボックスが併設されているケースも多いようです。オフィスビルにおいては、広い領域にわたって設置されている場合もあれば、狭い場所に集約されていることもあります。平面図においてパイプスペースを示す場合、「PS」と頭文字で表記されることがほとんどです。
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合わせて知っておきたいDS、EPS、ES、MBとは?
平面図において、やはり英語の頭文字で表記されることが多いDS、EPS、ES、MBについても、ついでに押さえておきましょう。まずDSとは、ダクトスペースのことで、換気や空調をするのに使うダクトパイプやダクトボックスを通すためのスペースです。通常のオフィスビルでは格納されることが多いですが、最近ではダクトがむき出しになっているオフィスもあります。EPSとは、エレクトリックパイプスペースのことで、電気だけでなく通信関連の電気設備のための配線を通しています。ESとは、エレクトリックスペースのこと。電気機器を格納しておく場所です。MBとは、メーターボックスのこと。電気・水道およびガスのメーターを格納する場所を指しています。外部の業者による検針を前提としているため、オフィスビルの共用部分に設置されています。
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ネットそれともグロス?知っておきたいオフィスの契約面積
パイプスペース(PS)やその他の配管スペースは、当然のことながら、オフィススペースとして使用することができません。ところが、オフィスを契約する際、配管スペースを含めた面積を契約面積として表示している場合が少なくありません。そのような面積表示の方法を「グロス面積」と呼んでいます。他方、オフィスとして使用可能なスペースのみを契約面積として表示する方法を「ネット面積」と呼びます。「グロス面積」の場合、契約書に書かれた面積にはパイプスペースや配管スペースなども含まれてしまいます。思っていたよりもオフィススペース面積が狭い、ということにならないよう注意が必要です。
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グロス面積の場合は、契約面積にPSが含まれていないかチェック
契約面積のうち共用部分が多ければ、表面的に賃料が安いとしても、実質的な賃料は高いことになります。契約面積がネット面積・グロス面積のいずれなのかは、きちんと確認しておきたい点です。また、仮にグロス面積であった場合、専用トイレや湯沸室だけが契約面積に含まれているのか、エレベーターホールや各種パイプスペースなども含まれているのかによって、実際のオフィススペースの広さはかなり変わってきます。これらも事前に確認しておくとよいでしょう。
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賃貸オフィスにおけるパイプスペースについて、ネット面積・グロス面積との関係についても言及しながらご紹介してきました。オフィスビルのパイプスペースというと、あまり関心がないという方も多いと思いますが、より良いオフィスを構えるためには、不要な知識として切り捨てることはできません。賃貸物件の平面図に記される略語について、またオフィスの契約面積についての知識があれば、より正確に物件を評価できるようになるはずです。
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