コンピューターやインターネットの普及に伴いオフィスでの仕事内容も大きく変化し、情報ネットワークを駆使することが不可欠な時代となっています。パソコン、電話、FAX、コピー、プリンターなどのOA機器がオフィスに溢れる中、フリーアクセスフロアはオフィスの主流となりつつあります。最近のビルではフリーアクセスフロアが導入されている物件も多くなっています。今回はフリーアクセスフロアについてご説明致します。
フリーアクセスフロアは、床下に電源や通信用の配線、空調設備などの機器を収納するために二重床にしたもので、OAフロアとも呼ばれています。用途としてはOAルームや一般事務室、コンピュータールーム、クリーンルームなどで使用されています。OAフロアの一種の「フロアダクト」との違いは配線を取り出す箇所が決まっていないこと。「フロアダクト」は配線用の樋(とい)を床内に埋め込んでいるだけなので、配線の取り出し口が決まっています。配線をどこからでも取り出すことができるフリーアクセスフロアはオフィスのより自由なレイアウトが可能となります。
通常のオフィスフロアは配線コードやケーブルがむき出しになっていますが、やはりこれは見た目が悪いですね。フリーアクセスフロアはデスクの下から配線を取り出すので見た目がすっきりします。フロアに配線がないので、つまずきによるアクシデントも防げるので安全性も高くなり、またオフィスのレイアウトが自由に行えるのも大きなメリット。更に、床下が空洞になっているということは、床下に空気の層があるので、冬は暖かく夏は涼しい床環境を作り、エアコンの効率も良くなります。
床下が空洞になっているため、フロアの大元から配線を引っ張ってきて繋ぐ必要があるので自分ではできません。配線工事を工事会社に依頼する必要があるので、費用がかかります。また一度配線工事をしてしまうとコードを出す位置があらかじめ決められてしまうので、大規模なレイアウトの際には、再度配線工事を依頼する必要があります。(小規模変更なら可) 現在のフロアがフリーアクセスフロアでなく、新たに導入を考えている場合は、床が5cm程度上がることになります。その分天井が低くなるので、天井の高さが十分であるか確認しましょう。
フリーアクセスフロアの構成方法は3種類あります。 その一つがパネル構法です。これは床高調整式二重床と呼ばれるタイプで、パネルを支柱や根太などで支持し、高さの調整が自由。床下に大量の配線を収納できるので、配線の多いオフィス向きです。二つ目が溝構法。これは置敷式溝配線床と呼ばれるタイプで、パネル間の間隔を空けて床上げし、配線空間の溝を作りそこにパネルと同じ高さになるようにカバーをして床を構成するものです。溝部分に配線を通すので、太い配線が多い業種には不向きですが、一般的なオフィスには十分対応できます。最後が置敷式簡易二重床と呼ばれるもので、パネルと支柱が一体になっており、床に敷き詰めて構成します。比較的軽量で大きな工事を必要としないので、他のタイプより安価です。
フリーアクセスフロアには、用途・構造・材質・耐荷重性能・配線容量などによって多くの種類があるので、自社の用途に合ったものを選ぶ必要があります。そのためにも多くの詳細な情報を集めるようにしましょう。導入後にガタツキなど不具合が生じることもあるので、信頼の置ける業者選びをすることも大切です。見積書は注意深くチェックし、詳細な項目が記載されているかを確認しましょう。またメンテナンスは必ず必要になるので、メンテナンスに不安のない業者を選ぶようにしましょう。工事費用の目安は1㎡当たり、7,000円~16,000円。内訳はOAフロア本体・タイルカーペット・スロープ、框等・取り付け工事費・工事部材・運搬搬入費・諸経費となっていますが、材質や床の状況などにより変動します。
オフィスが配線だらけでどうも気になる、景観だけでなくつまずきによるデーター消失などのアクシデントが不安と感じている方は、これを機会にフリーアクセスフロアの導入を考えてみませんか?工事は一般的なオフィスの場合は1~2日程度なので、週末を利用することも可能です。無料見積りサイトなどを利用して複数の業者の中から選ぶこともいいかもしれません。その場合は慎重に考慮して、自社の用途に合ったものを選ぶようにしてくださいね。
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