手頃感のある価格で気軽に利用できる賃貸オフィスは、少しでも費用を軽く抑えたいスタートアップ経営者にとって魅力的な存在です。でも、いざ契約となると、入居審査が待っています。そこでNGを出されると、費用を用意したとしても入居できないということになってしまいます。そんなことにならないように、入居審査のための判断材料を事前にしっかりと押さえて臨みたいものです。
気に入った物件が見つかり、賃貸契約となれば、一般的には信用調査による入居審査が行われます。民間の調査会社による評価点数を参考にして行われますが、その評価点数は、事業内容や設立年数に加えて、企業の資産やこれまでの業績などの項目を総合して数値化されます。過去の調査結果は蓄積されていて、以前に調査を受けたことがある企業であれば、データベースにアクセスするだけで情報を閲覧できるようになっています。ただ、既存のデータがない企業については、新たに調査依頼をするのが本当ですが、調査費用がかかることを理由に、見送る場合がほとんどのようです。
スタートアップ企業の場合、当然のことながら企業実績がないため、審査は厳しくなりがちです。その理由は、登記簿謄本や2期分の決算書、会社概要などといった、オーナーが入居の可否を判断する材料がないことにあります。そこで必要になるのが、事業計画書や経歴書の提出です。オーナーが欲しているのは、ビジネスの詳しい状況ではなく、どのような人物がどのような仕事をするかについてのざっくりとした情報です。ですから、細部まで作りこんだ計画書である必要はありません。簡単な資料を代表者の経歴書と合わせて提出すると、ずいぶん審査は通りやすくなるはずです。
審査が通りにくいスタートアップ企業でも、次のようなケースに当てはまるようなら、さらにハードルは高くなります。
・個人事業で年収が賃料の36倍未満のとき
仮に賃料を10万円とした場合、年収が360万円に満たなければ、生活が成り立たないので、当然といえば当然です。この条件は、連帯保証人にも当てはまります。
・未経験で開業したばかりの個人事業
開業して間もない場合でも、前職の経歴がちゃんとしていればそれも加味されることがありますが、未経験でこれといって経歴もない場合はかなり厳しくなります。
・企業が怪しい業種であるとき
不動産業や貸金業、あるいはアダルト関係の職種の場合がこれに当たります。また、ウェブサイトを見ただけでは何をしているかわからないような職種も敬遠される傾向があります。
審査書類はなるべく早く用意することをおすすめします。申し込みをしてから3日以内には提出することが望ましく、それ以上遅れてしまうと、それが理由で審査が通らないこともあります。とりわけ、入居審査のハードルが高いスタートアップ企業の場合は、審査が長引くことも十分考えられます。中には、物件の内覧時に必要書類を持参し、その場で提出するような例もあるようです。いずれにしても、スケジュールに遅れを来たさないためにも、早めの行動が求められます。
スタートアップ企業がオフィスの賃貸契約をする際の入居審査について、注意したい点や提出すべき書類、心構えについてご紹介してきました。これまで業績のないスタートアップ企業にとって、入居審査が厳しくなる傾向は確かにありますが、完全に門が閉ざされているわけではありません。オフィス選びはビジネスを軌道に乗せていく上でとても重要です。審査に通りやすいからといって、納得のいかない物件で甘んじることなく、ぜひ積極的に書類を用意したり、また早めに行動したりすることで、良い審査結果を勝ち取ってください。
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