サテライトオフィスという言葉をよく耳にするようになってきました。大都市の企業や組織が、地方に拠点を構えることを言いますが、新しいワークスタイルのあり方として注目を集め、実際に取り組む企業の数もずいぶんと増えてきています。新しい仕事の形を提案するサテライトオフィスについて、そのメリットや事例についてまとめ、さらにフリーランサーのあり方について考えてみたいと思います。
「サテライトオフィス」とは、企業などの組織が、本拠地から離れた場所に設置するオフィスのことを言います。本拠から見ると衛星(サテライト)のような位置関係にあるため、そのような名前で呼ばれています。本拠地から遠く離れた場所においても業務の円滑な進行に支障なく勤務できるよう通信設備を整えたオフィスだけでなく、逆に郊外に本拠のある企業が都心に小さなオフィスを構える場合にも「サテライトオフィス」という言葉を使うことがあります。
「サテライトオフィス」は、そこで勤務する人にとってはもちろん、生産性の向上を図りたい企業にとってもメリットのある仕組みです。具体的なメリットとして次の5つがあげられます。
・時間の有効活用
自宅が都心から遠く離れている社員にとって、通勤には大きな時間と労力がかかります。通勤に必要なエネルギーと時間を有効活用できます。
・ オフィス維持費用の軽減
都心にオフィスを構えるには莫大な費用が必要です。賃料の安い地方にあっても、時間のロスなく業務に従事できます。
・災害時のリスク分散
万が一災害などが起きた際、第二の拠点があることで機能損失のリスクを分散することができます。
・社員が元気になる
地方で生活することで、都市特有の様々なストレスから社員が解放されます。
・人材採用の幅が拡大
現地採用することで、都市部では見いだしにくい優秀な人材を獲得することにもなります。
都心に拠点を置く企業の多くが「サテライトオフィス」を設置していることで知られるのが徳島県です。県や関係市町村、地元NPO法人と参加企業が「徳島サテライトオフィス・プロモーションチーム」を結成し、県内のほぼ全域に敷設されたCATV網と、豊かな自然環境、そして多くの古民家を武器に、オフィス誘致に努めています。「サテライトオフィス」を開設しようとする企業に対して、オフィスの開設に必要な経費の助成も行っています。
こうした「サテライトオフィス」は、フリーランスで活動する個人事業主にとってもたいへん示唆的です。事務所の維持費や生活費がかからないことに魅力を感じない方はいないはずですし、また経営者とはいえ、ビジネスマンである前に人間です。都市では到底不可能な豊かなライフスタイルへとベクトルを向けることで、むしろ生産性を高めることにつながるかもしれません。いずれにしても、フリーランスという存在自体が将来的には取引先の仕事を離れた場所で請け負う「一人サテライトオフィス」として機能していくというスタイルが主流になっていくかもしれません。
「サテライトオフィス」の特徴やメリットについてご紹介してきました。現在のところ、「サテライトオフィス」まだ実験的な領域を出ず、これからの在り方について模索している段階だと言えます。ですがIT技術が進歩したことにより、プロジェクトの関係者全員が都市部で一堂に会し、顔をあわせるという仕事の仕方は必ずしも理になかっているとは言えなくなってきました。より高い生産性と充実したライフスタイルの両立が可能となれば、「サテライトオフィス」という仕組みは今後の主流となっていくかもしれません。
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