オフィスの契約をするときに必ずチェックしておきたいことの1つに「使用細則」があります。マンションに住んでいる方にはお馴染みの「管理規約」に近い、オフィスを構えるときの細かな決まり事が書かれたものが「使用細則」です。
内容によっては、就業時間に制限があったり、取引先や業者さんの出入りもチェックされたりと営業にも関わるケースがあるため、契約前に必ず確認しておきましょう。ここでは、「使用細則」について詳しくご紹介します。
オフィスを構えるビルやマンションで決められている細かなルールが「使用細則」です。これは民法で定められている「借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない」(民法616条、594条1項)という法律の「定まった用法」を詳しく書いたものです。
使用細則の内容には、営業時間や共用部分の使い方、禁止事項、ゴミ出しのルールなどが書かれています。ざっくりとした内容だけが書かれていることもあれば、細かく何十ページにも及ぶルールが決められているケースもあるため、どのくらいルールがあるのかを事前に確認しておくことが大切です。
マンションなど住居毎に所有者が異なるような物件に住んでいると、居住前に渡される書類のなかに「管理規約」というものがあります。これは、マンションなどを使用する際に守るべき基本的なルールが書かれているもので、区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)という法律によって定められています。
ルールが書かれているものということでは、「使用細則」と似ていますが、「管理規約」をより細かくルール化したものが「使用規則」です。たとえば、「共用部分は各区分所有者全員のもの」という決まりは管理規約に、「共有部分はキレイに使い、掃除は持ち回りで行うこと」という細かなルールは使用細則に書かれているといった違いがあります。
さまざまな店舗も入るテナントビルの場合は、使用細則も店舗向けのものが含まれます。そのため、より細かなルールが書かれていることがあるため注意が必要です。
オフィスだけであれば、夜遅くまで仕事をしていても特に問題なく過ごせても、店舗向けに、近隣への影響も考えて「営業時間は◯時まで」と定められている可能性があります。他にも、工事が夜間しかできないなど、オフィスを構える前段階から使用細則に則らなければならないため、事前の確認は必須です。
テナントビルの場合、飲食店が入るケースがあるため、ゴミや産業廃棄物の出し方にも細かなルールがあるケースも考えられます。オフィスが稼働し始めてからも日々注意して過ごさなければならなくなるため、見落としのないようチェックしておきましょう。
特に、住居と一体化しているビルの場合には、よりルールが厳しく定められていることがあります。テナントビルの場合には、契約前によりしっかり使用細則を読んでおくことをおすすめします。
オフィスの使用細則に書かれていることが多い項目の1つに「禁止事項」があります。この項目の見落としで、オフィスの契約を切られてしまう可能性もあるため、よく読んでおきたいポイントです。
禁止事項に書かれる内容は、「宿泊の禁止」「危険物搬入・取り扱いの禁止」「他テナントへの迷惑行為の禁止」などが一般的です。他にも、共用部分に物を置きっぱなしにしたり、勝手に改造したりといったことが禁止されていることがあります。
厳しい禁止事項があり、納得できないまま契約してしまうとトラブルの元になる可能性があります。書かれていることは守らなければなりませんが、どうして禁止なのか理由を知りたいときには不動産会社やビルのオーナーなどに問い合わせて納得してから契約するようにしましょう。
オフィスを気持ちよく使うためには、「使用細則」も重要なポイントとなります。納得できる「使用細則」が定められているオフィスで過ごせるよう、契約前には必ず隅々にまで目を通して、見落としのないように気をつけましょう。
また、決められていることは守らなければなりません。守りきれる内容かどうかも同時に見定め、自社の就業スタイルに合ったオフィスを選ぶようにしましょう。
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