オフィスビルを賃貸する際、「レンタブル比」という言葉を耳にすることがあるはずです。これは、ひとことでいうなら「賃貸することが可能な面積」ということになります。オフィスビルを利用する上で、賃料はもちろん、居住性に大きく関わってくることなので、知っておいて損のない用語です。ベンチャー企業経営者の方がより良いオフィスと出会うために「レンタブル比」についてご説明します。
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オフィスビルについてよく耳にするレンタブル比とは?
レンタブル比とは、建築や不動産関係の職種、また建築主・家主などの間で使われる建築用語です。建物の延べ床面積のうち収益部分が占める面積比率のことをさし、賃貸面積比とも呼ばれます。仮に、延べ床面積が100坪の建物のレンタブル比が80%だとすると、80坪が賃貸可能な部分ということになります。通常はレンタブル比が65%から85%であることが一般的ですが、小規模なビルであるほど、延べ床面積に占める収益部分の割合が高くなる傾向があります。なお、収益部分に含まれない場所としては、エントランスや共用階段・廊下・エレベーター・共有のレストルーム・機械室などが該当します。
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レンタブル比の基礎となる床面積の捉え方について
レンタブル比を算出する際、延べ床面積を求めるときに一般的に用いられるのは、建築基準法によって定められる法延床面積です。また登記床面積が使われることもあります。これは、法務局にある公開資料「建物不動産登記簿謄本」に記載されているため、誰でも閲覧して利用することができます。賃貸可能な面積についてですが、オフィスの場合、通常使用可能な部分のみを賃貸面積とみなすのが一般的で、これをネット貸しといいます。他方、1フロアに1テナントしかないようなケースでは、レストルームなど共用部分も含めてフロア全体の面積で契約されることもあります。このことをグロス貸しといいます。
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レンタブル比を算出する方法とは?
レンタブル比の算出方法は次の通りです。
〇レンタブル比(%)=「賃貸可能な面積(収益部分)」÷「延べ床面積」×100
賃貸可能な面積(収益部分)の求め方は、業者によって異なることがあります。例えば、賃貸可能な面積を壁の芯部分から計測することがあり(建築基準法上は認められています)、その場合、実際には使用できない壁の厚み分が含まれてしまうことになります。ですから、レンタブル比に表される比率よりも、実際に使用可能な面積がせまいことがあるので注意が必要です。
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利用者にとって使い勝手がいいのはレンタブル比が低いオフィスビル
レンタブル比が高ければ高いほど、共用部分が少なくなり、貸し手にとっての収益性が高くなります。これは、「エレベーターの数が少ない」「エントランス部分が小さい」「廊下や階段の面積が小さい」「また共有のレストルームがせまい」などの可能性を示唆していて、借りる側にとっての利便性が犠牲になっている可能性があります。もちろん、効率良く空間配置がなされている場合もあります。オフィスを利用する立場から考えるなら、レンタブル比が低いオフィスビルほど使い勝手がよく感じられる傾向があるといえるでしょう。
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大規模オフィスビルのレンタブル比は60%~70%、中規模あるいは小規模なオフィスビルなら、80%~85%が一般的です。共用部分が極めて大きい超高層ビルの場合は、レンタブル比が60%を下回るものもあるようです。またそれほど大きくない物件でも、例えば自社ビルだったものを賃貸にまわしている場合など、レンタブル比が50%前後というものもまれに出ることがあります。レンタブル比について知っていることで、思わぬ良質物件を見つけられるかもしれません。ぜひチェックしてみてください。
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