Pタイルは、名前を聞いて知らない人はいないくらい、昔から広く学校やオフィス、店舗、家庭でも使用されてきた床材です。しかし、このPタイルは田島ルーフィング(株)の商品名ということはご存知でしたか?正式な名称は「ビニル床タイル」なのです。今回はおなじみのPタイルについてのあれこれと、既にPタイルを採用している方にはメンテナンス方法もご紹介いたします。
Pタイルは、塩化ビニルや炭酸カルシウム混ぜたものを原料として、厚さ2~3mm、30cm×30cmのタイル状にした床材です。汚れにくく耐久性・耐水性・耐摩耗性に優れており、簡単にカットや折り曲げもできるため、施工性にも優れています。1953年、初めて発売された塩化ビニル製タイルは、田島ルーフィングの「三星プラスタイル」でした。本来のPタイルは田島ルーフィングのコンポジション床タイルの商品名でしたが、いつの間にかビニル床タイルの総称のように使われているのが現状です。
ビニル床タイルは、塩化ビニルの含有率の違いによってホモジ二アスビニル床タイル(塩化ビニル含有率30%以上)とコンポジションビニル床タイル(塩化ビニル含有率30%未満)に分けられています。コンポジションビニル床タイルは、やや硬質で寸法安定性があり、難燃性・耐荷重性も優れ、また安価でもあるため、学校やオフィスなど土足で大勢が歩く場所に多く使われています。ホモジ二アスビニル床タイルは、色やデザインが豊富で、柔らかいので歩行性が良く、住宅などで多く使われています。難点は熱膨張率が高いことです。
Pタイルはベニヤやコンクリートに直貼りでき、DIYも可能です。しかし、カーペットやクッションフロアの上には貼れないため、剥がして下地の処理をしなければなりません。ゴミや釘頭がないか確認し、接着剤が残っている部分はスクレイパー(ヘラ状の工具)できれいに取り除き、ケレン作業が必要です。下地処理が終わったら、タイル割りという作業です。必ず半端なタイルが出てきますが、半端なタイルをできるだけ隅に持っていくように、あらかじめ中央からタイルを敷いておき、隅の半端なタイルは切断しておきます。次に墨出しといって、きれいに貼るために中央に縦横の線を引き、線が交差した中央部分から順番に、タイルを接着剤で貼っていきます。
PタイルをDIYする方は、最初に必ずワックスがけが必要です。ワックスをかけないまま使用してしまうと、汚れや傷が直接Pタイルに付いてしまうので、汚れが取れにくくなります。ワックスをかけることで、Pタイルが傷や汚れから守られ、後のメンテナンスもしやすくなるのです。通常の掃除は掃除機やほうきで埃を取り除き、モップによる水拭きだけで充分です。ワックスがけは定期的(1~2ヶ月に1回程度)に行うのが望ましいですね。ワックスがけの注意点としては、まず埃やゴミをきれいに取り除き、汚れなども中性洗剤を使ってきれいに取り除いておきましょう。そして、床が完全に乾いてからワックスを塗布していきます。ムラのないように塗るにはコツが必要かもしれません。塗り終わったらしっかり乾燥させます。
最近のPタイル(ビニル床タイル)は、初期汚れ防止のためUV樹脂コーティング仕上げをしたものや、ノーワックスタイプという、汚れや傷がつきにくい高耐久品も販売されています。お値段も1,800円/平方メートル~4,900円/平方メートルとさまざま。また、厚みが2mmと3mmでも違いがあります。「メンテナンスの費用や手間が嫌」とお考えの方は、ノーワックスタイプはいかがでしょうか?
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