オフィスの設立を考えておられる方、既にオフィスをお探しの方、防災対策は意識されているでしょうか?経営者は危機管理能力も問われる立場です。万が一の時のために、自分や従業員の命を守るためにはどんなことが必要なのかを考えておきましょう。まず最初にチェックしたいことが避難経路です。そして、日頃から防災を意識して備えておくことが大切です。
避難経路(避難するための道筋)は、建築基準法や消防法により規定されています。3階建以上の建物や無窓居室を有する階・延べ面積が1,000平方mを超える場合などにおいて、廊下の幅は、両側に部屋がある場合は1.6m以上、片側に部屋がある場合は1.2m以上となっています。オフィス内の通路についての規定はありませんが、災害時に混乱のないよう余裕のある幅の確保をしておきましょう。また、あらゆる居室からの直通階段までの歩行距離も、14階以下の階では50m以内(内装材が準不燃物の場合は60m以内)15階以上の階では40m以内(内装材が準不燃物の場合は50m以内)と定められています(無窓居室の場合はそれぞれ20mずつ短く規定されている)。避難経路は確保されているだけでは不十分!社員全員に周知されていることが重要です。
日頃から防災意識を持って任務の分担を決めておくことは大切なことです。防災責任者や火元責任者などの担当を決め、誰が何を担当するかを明確にし、日常の点検や火災時においての初期消火や避難誘導・救出・救護・情報の連絡など、それぞれが責任を持って対応するための備えをしておきましょう。また、避難経路や非常階段に妨げとなる荷物などが置かれていないか、オフィス家具の転倒防止のための措置、大型コピー機などのストッパー、非常用物品の備蓄なども心がけておきましょう。もちろん日常の整理整頓も、防災には大切なことです。
災害については、被害状況の把握や情報の収集・伝達の手段など、さまざまなことを想定して備えておくことが必要です。テレビやインターネットのほか、停電時に備えてラジオも必要。電話回線が繋がりにくくなることも考え、その他の伝達手段を考えておきましょう。社内での伝達はアナログですが、拡声器が役立ちます。外出先で被災した場合の会社との連絡方法なども確認が必要です。「災害用伝言ダイヤル(171)」や携帯電話・PHSなどの「災害用伝言版」、インターネットの「災害用ブロードバンド伝言板」なども利用できます。
日頃から防災意識を高めておくためにも、防災教育は大切です。社員教育の一環として定期的な防災教育や防災訓練を実施しましょう。訓練内容は身を守るための防護や避難、通報、初期消火、救出、救助など。火災が発生した場合は初期の対応が重要です。早期に周囲に知らせ、避難誘導・消防署に通報・初期消火がスムーズに行われることが、大切な社員やオフィスを守ることにつながります。
なお、総務省消防庁のホームページに小規模ビル避難訓練マニュアルがあるので、活用をお勧めいたします。
オフィスの防災対策では、帰宅困難者への対応も考慮しておく必要があります。自宅までの距離が20km以上の場合は帰宅は困難になると言われています。できれば水や食料のほか、毛布などの備蓄もしておきたいものです。社員もそれぞれに避難用のシューズや避難グッズなどを備えておきたいですね。また、歩いて帰宅する際の経路を確認するためのマップなども備えおくと便利です。
賃貸オフィス総合情報サイト「 officil 《オフィシル》」は、都内ビル物件情報の掲載数はNo.1!
移転するとお祝い金進呈! · ご成約するまで完全無料! · 実績多数のスピード対応!