ゼノベとは、日建設計が提唱する、古いビルのエネルギー使用量を「ゼロ」に近づけるためのリノベーションです。
■下記日建設計記事抜粋
「エネルギーに関する新しいテクノロジーは、毎日のように発明されています。最新の設備をとりいれた新しいビルが建つ一方で、
いまこの社会にたくさんある古い建物たちを変えていくこともより大きく未来を変える活動になるのではと考えます。新しい時代に求められる部分だけ、新しくしていくリノベーション。その意志に賛同してもらえるすべての人々と今後、#Teamゼノべ というチームを組みたいとも考えています。いまあるものを大事にしながら、未来を想い、環境にやさしく、働く。そんな場所で働くことも、これからの時代、大きな価値になる気がしています。すべてのビルは、地球を救うビルになれる。プロジェクト第一号、大阪からはじまります」
ゼノベ第1号:日建ビル1号館の募集ページへ
ゼノベとは要するに、古いオフィスビルは環境性能や省エネ性能が悪いので、環境や省エネに配慮したオフィスビルにリノベーションしましょう、と言う内容です。
汎用性の高い省エネ技術として、断熱性向上、空調機器のダウンサイジングおよび高効率化などが行われています。また、最近のビルでは窓が開けられない物件が多いところを、南面の窓を開閉可能とし、自然換気が行えるようにされています。契約面積には含まれていませんが、窓を開け、テラスに出ることも出来るため、環境にやさしいだけでなく、ウェルビーイングや快適性にもつながります。
日建ビル1号館を内見し、良いなと感じたポイントをご紹介します。
ウェルビーイングの観点からも、なるべくエレベーターではなく階段を使いたいものです。
しかし、オフィスビルの非常階段はどうしても閉鎖的で風通しが悪いです。
日建ビル1号館は、階段利用を促進するために、あえて扉で閉鎖せず、風通しを良くするで利用しやすくしています。
あえてタイルカーペット仕上げにせず、原状回復時に張り替えなくても良い耐久力のある床素材が採用されていました。
賃貸オフィスではタイルカーペットがあらかじめ張られているのが一般的ですが、備え付けのタイルカーペットをそのまま使う企業は減って来ています。
しかし、退去時には原状回復工事でビルの基本仕様のタイルカーペットをテナント費用負担で張り替えなければなりません。
エコでもなければ経済的でも有りません。
天井がスケルトン仕様でお洒落です。
床がOAフロアではないため、配線に不安を感じましたが、スケルトン天井の梁を有効活用し、天井から配線が行える仕様になっていました。