オフィス選びの際には、電源設備に関しても事前に確認しておかなくてはなりません。そもそも、必要な電気容量について考えたことさえないというスタートアップ企業経営者も少なくないのではないでしょうか。せっかくのオフィスレイアウト案が台無しになってしまうなど、移転先を選定し直すなんていうことにならないための電源設備の確認についてご紹介します。
プロセッサが高密度化し、ネットワーク機器および冷却装置に必要な電力が増えてきています。ところがビルの総電力には決まった設定量があり、サーバー・ルームで使用可能な電力量は後になって簡単に増やすことはできません。
オフィスビルの場合は、利用できる電力量は、ほとんどの場合、面積に応じて決められています。割り当てられた電力では足りない場合、管理している業者との交渉が必要になり、割当量を増やすか、巨大なコストがかかるビル全体の設備増強工事が必要になります。
せっかく希望にかなった移転先を見つけ、レイアウト案も作成した後になってから、該当のビルでは電気容量が足りないことに気がつくケースは実は少なくありません。そんな事態を回避するためにも、まずは現在使っている電気の容量を把握しておくことをおすすめします。
契約アンペア数は、通常はオフィスのブレーカーに記載されています。移転先に必要なのは、少なくともそこに表示されているものと同じでなくてはいけませんし、増員に伴う移転の場合は、それを上回る電気容量が必要になります。
主なオフィス機器の電気容量についても知っておくと良いでしょう。
まずは空調設備から。
・エアコン(小型)8アンペア
・エアコン(大型)12アンペア
続いて照明器具。
・蛍光灯 0.3から0.4アンペア
次にオフィス機器について。
・パソコン(ラップトップパソコン)0.5から1アンペ
・パソコン(デスクトップパソコン)2アンペアから4アンペア
・オフィス複合機(小型)10アンペア
・オフィス複合機(大型)20アンペア
・シュレッダー 1.5アンペアから6アンペア
以上を参考にして、必要な電気容量を計算してみてください。
利用可能な電気の容量に問題がなければ、オフィス内の電気機器をどう接続するかを検討します。オフィスでは、万が一ブレーカーが落ちても全ての電気機器が同時に使用不能とならないよう、分電盤でいくつかの電気回路に分けられるのが普通です。一般的に、一回路あたり20アンペアの電気が充当されています。それを超過しない回路の設計が必要です。
壁についているコンセントがそれぞれ別回路と考えてしまいがちですが、そうではありません。離れたコンセントから電気をとっていても、実は同じ回線を利用しているということもありますので注意してください。
停電や漏電など、万が一の事態に備え、サーバー・ルームに子ブレーカーを割り当てたいと考えている事業主の方も多いと思います。予算が厳しいとしても、後になって作業しづらいことを考えると、工事が必要となる場合でも、移転時に投資しておくのがおすすめです。工事にかかる費用は、ブレーカーからのサーバー・ルームまでの距離によりますが、コンセントを増設するだけなら、3万円から5万円ほどで増設することができます。
オフィスを移転する際に検討すべき、電源設備の確認についてご紹介してきました。電源周りのことついては、どうしても後回しになってしまいがちですが、最悪の場合、移転先を再検討しなくてはならないケースもあります。後で困ったことにならないためにも、やはり事前に検討しておくべき事項です。足元をすくわれることがないよう、業者の協力を仰ぎながら、スムーズなオフィス移転にお役立てください。
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