オフィス移転には「お祝いの花」が欠かせません。オフィス移転は「業績が上がり人材が増え、今のオフィスでは手狭になった」という理由で行われることが多く、オフィス移転をすることは喜ばしいことだという認識があるからです。では実際にお花を贈る際にはどのようなものが良いか、お花をもらったらどうすればいいかを解説していきます。
オフィス移転をする際は、移転祝いとしてお花を贈るのが一般的です。では、なぜ移転や新規オープンのときに贈る花に胡蝶蘭がよく選ばれているのでしょうか。
胡蝶蘭は花姿がまるで蝶が舞っているように見え、古代ギリシャでは子孫繁栄の象徴にもされるほど古くから珍重されてきました。また、胡蝶蘭は色によって花言葉が異なるものがあるので、贈るシーンにふさわしい色のものを選んでください。
胡蝶蘭以外の移転祝いにおすすめの花
・シンビジウム
たくさんの花がついた見た目にも豪華なお祝いとして人気があります。寒さに強く育てやすい花なので、寒い時期に移転した方には温暖な気候で育つ胡蝶蘭よりもこちらのほうがお花も長持ちします。
・ガーベラ
鮮やかな色のガーベラはアレンジメントやフラワースタンド用に最適です。花言葉も「希望」で縁起いのもポイントです。
・観葉植物
花がないので華やかさはありませんが、世話が楽でインテリアとして長く楽しむことができます。飲食店や病院など、花粉や花の香りはNGな方にもおすすめです。
・予算
取引先の移転祝いに個人から花を贈る場合は、20,000円~30,000円程度のものが目安です。法人から贈る場合は20,000円~50,000円が相場です。他社からのお祝いと一緒に並ぶことになるので、見劣りしないよう相場や会社の規模に合わせたものを選びましょう。
・花の種類
移転祝いなどのお祝いには胡蝶蘭が定番です。他のものを選ぶ場合でも縁起のいい花言葉があるものをチョイスしてください。ただし、鉢植えは意外に場所を取りますので飾れるスペースに余裕があるかどうか事前に確認をしたうえで贈るのがマナーです。
また、飲食店や病院などに贈る場合はユリなどの花粉が多い花や香りの強い花を贈るのは避けましょう。
鉢植えを置くスペースがあまりない場合はアレンジメントを贈る、忙しい方へは世話が楽な観葉植物を選ぶなど、受け取る側への配慮を忘れないようにしてください。
・赤はNGカラー
移転祝いに贈る花で赤いものは避けましょう。今は昔より気にする方は減りましたが、赤は業績の赤字や火事を連想させるとして縁起が悪いと考える方もいます。アレンジメントなどの中にポイント的に赤い花を入れるのは問題ありませんが、全体が真っ赤なアレンジメントや鉢植えは避けましょう。
・造花やプリザーブドフラワーはNG
心をこめたお祝いには生花が一番です。造花やプリザーブドフラワーは長期間飾っても劣化しにくいため飾るには便利ですが、どんなに美しいものでもやはり「作り物(偽物)」です。いつまでも変わらない=発展しないというマイナスイメージに受け取られる恐れもあります。相手の強い希望でもない限りは生花を贈りましょう。
・香りが強い、棘がある
香りが強い花は庭や店先で嗅げば「いい香り」で済みますが、室内の場合「臭い」になってしまいます。意外と香りが強い花は多いので注意しましょう。
また、茎や葉に棘がでているものは贈り先の方を傷つけてしまう恐れもありますし、処分が大変なので贈るのはNGです。
胡蝶蘭などの鉢植えのお花をもらった後は、きちんとお手入れしてあげれば長期間きれいな状態で楽しむことができます。
お花を頂いた直後はお披露目のため目立つ場所にしばらく飾っておきますが、ある程度落ち着いたらお花にとってストレスのない場所へ移してあげてください。
お祝いで贈られることの多い胡蝶蘭などの花は、ある程度の日の光は必要ですが直射日光が苦手です。また、温度差や乾湿が極端に変わる場所も負担になります。
置き場所のおすすめは
・ブラインドやカーテンごしに日の光が当たるところ
・エアコンの送風が直接当たらないところ
・日中と夜間で温度が激しくないところ
また、いただいたときは鉢周りにきれいにラッピングがされていますが、これもお披露目が終わったらなるべく早めにとってあげてください。鉢への空気の流れが悪くなり根腐れを起こす原因になります。水やりもあまり頻繁にする必要はありません。
・ラッピングは早めにとる
・水やりは土が乾いてからたっぷり行い、受け皿に落ちた水はすぐに捨てる
・指を土に突き刺してみて中がしっとりしているうちは水やりの必要はなし
乾燥しやすい時期は葉の裏側に霧吹きで水を吹きかけてあげましょう。
やつぼみには当てないよう気を付けてやれば花が長持ちしやすくなります。このとき30度ほどのぬるま湯を使ってあげたほうが花に負担がかかりません。